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クマの親子

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はじめまして!
今年からTELSTARのメンバーに仲間入りしました、
大学一年生の中川愛里紗(なかがわありさ)です。
大学では幼稚園の先生になる勉強をしています(宇宙全く関係ない笑)

まず初めに一言。
TELSTARの仲間に入れていただいたことが夢のようです!
夢だけど、夢じゃなかった!(笑)

つい最近まで高校生として、TELSTARを読む側でした。
毎回表紙から中身から、何もかもが私をワクワクさせてくれるTELSTAR。
そんなTELSTARに、今度はワクワクを発信する側として関わることができて本当に嬉しいです!

私は今、星空案内人®という資格をとるために講座を受けています。
おいしいワインを選んでくれるソムリエのように、星や宇宙の楽しみ方を教えてくれる、
それが星空案内人です。(また詳しく紹介できたらなと思います)

星が好き、宇宙に興味がある。
だけど難しそうでよくわからない。
そんな人でも星空を見上げれば楽しめるような、そんなお話を紹介できたらなと思っています!

読んでくださる皆さまと宇宙との小さな架け橋になれるように頑張ります!

《クマの親子》

中川愛里紗

あるところに、カリストというとっても美しい森の妖精がいました。
そんなカリストに一番偉い神様ゼウスは一目ぼれ。
猛アタックを受け、やがてカリストはゼウスとの間に、アルカスという名前の元気な男の子を産みます。

でも、実はゼウスには、ヘラというとても嫉妬深い妻がいました。
当然ヘラは大激怒。
なんとカリストを呪いでクマに変えてしまいました。
クマになったカリストは、お家に帰ることができず、森で暮らすことにしました。
一方アルカスはそんなことがあったなんて知らず、すくすくと育ち、いつしか立派な若者に成長していました。

ある日、狩りに出かけたアルカスの目の前に大きなクマが現れました。
そのクマはなぜかアルカスの方に向かってきます!
なぜかって?
そのクマは呪いをかけられた母カリストだったからです!
懐かしさのあまりアルカスの元へ駆け寄りますが、その姿は人間ではなくクマ。
アルカスにはそのクマが母カリストであるなどわかるわけもなく、大物のクマをしとめるために弓を精一杯ひき、狙いをさだめ、カリストに向かって撃ち放とうとします。

偶然見かけたゼウスが、慌ててカリストのしっぽをつかみ星空に向かって投げました。

そうしてできたのがおおぐま座です。
おおぐま座のしっぽの部分にあたるのが北斗七星、皆さんも一度は聞いたことあるのでは?

まだお話は続きます。
カリストを星空へ送り届けたゼウスは大事なことに気づきます。
「親子が天と地で離れ離れになるのはかわいそうだ。」と。
なのでアルカスもクマに変えて、カリストと同じように星空に向かって投げました。

この星座がこぐま座です。
こぐま座のしっぽの先は昔の人々が目印にしていた北極星にあたります。

この2匹のクマのしっぽは普通のクマより少し長いんです。
だってゼウスがしっぽをつかんで投げちゃったから。


 

実はね、今、ゼウスは2人に謝りにきているんです。
木星に化けて。
―しっぽ引っ張ってごめんね
2人はなんて答えるんでしょうね。
―離れ離れにならないようにしてくれたからいいよ
なんて言ってたりするのかも・・・

そんなちょっとおもしろいおはなしがいっぱいの星空、ぜひ見上げてみてください。

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