こんばんは、加藤です! 寒くなりましたね、加藤はもうそろそろコートを出そうと思っています。 さてさて、10月21日に宇宙兄弟のファンイベントへ行ってきました。 夜の渋谷でしたが、子どもから大人までたくさんの人で会場は満席でした。 「今、宇宙でおこっていること」をテーマに、宇宙開発の世界で活躍していらっしゃるお二人のお話を聞いてきました!

小野雅裕さんの「宇宙人生」

みなさん、宇宙の始まりから現在を一週間に例えると、人類が生まれたのはいつになるか知っていますか?

こんなクイズから始まったのは、現在NASAのJPL(Jet Propulsion Laboratory)で技術者をしている小野雅裕さん。

小野さん
画像:講演する小野さん

みなさんのなかにも、将来はNASAで働いてみたいと思っている方が居るのではないでしょうか?
小野さんも、昔は夢見る少年だったそうです。 天文マニアだったお父さんの影響で、宇宙が好きになり、ボイジャー2号が小野さんにとってヒーローでした。 このボイジャー2号をつくった機関こそ、JPLだったんです。

NASAまでの道のりは決して簡単なものではありませんでした。 一度選考に漏れてしまい、日本の大学で助教としてくすぶっていた時期もあったそう。
宇宙開発をやっていていいのか、迷った時期もありました。
しかし、その迷いを吹き飛ばしたのも、やっぱり宇宙。 2010年、山崎直子さんが地球を飛び立ったときの打ち上げを見にフロリダまで行き、そこで見た光景のあまりの美しさに心を打たれ、小野さんは宇宙開発の道に進むことを決めたそうです。

現在も活躍中の小野さんは、宇宙兄弟はどこまでリアルなのか、NASAってどんな仕事場なのかなど、日本に居るだけではなかなかわからないことまでたっぷりお話を聞かせてくださいました!

アストロスケール・岡田光信さんによるスペースデブリについて

みなさん、アストロスケールという会社を知っていますか? TELSTARを読んでくれている方のなかには、もう知っている人もいるかもしれませんね。
お話を聞かせてくださった、もうお一方はアストロスケールの岡田光信さんです。

岡田さん

画像:講演する岡田さん

私たちの頭上には、毎日デブリと呼ばれる宇宙に漂うゴミにようなものが回っています。 地球の上空、600kmから1000km地点は人気のある軌道なのだそうで、そこにゴミはたくさんあるようです。

地球から、ほどよく遠く程よく近い、そんな軌道にはもちろん各国の衛星が打ち上げられるのです。
しかし、ロケットの切り離された部品や運用が終わってしまった人工衛星などのデブリ(=ゴミ)もまた、そのような軌道にたくさん浮遊しているのです。
また、過密した軌道の上で、衛星同士が接触し、たくさんのデブリを生み出してしまうようなことも。
これは何を意味するのかというと、私たちはデブリに邪魔され、人工衛星を利用してカーナビを使うこともできなくなる日がいずれきてしまい、そしてついには地球から宇宙に飛び出す事もできなくなってしまうということです。
デブリの問題は技術だけでは解決できません。国際的な取り決めや協力体制などが必要であり、これは理系だけの問題ではないのです。
果たして、宇宙に散らばったゴミは誰がお掃除するべきなのか、それがわからないのです。

アストロスケールでは増えるばかりのデブリを掃除するビジネスが展開されています。
あなたも、宇宙の掃除人になってみるのはどうですか?

まとめ

最後には、来る予定はなかった宇宙兄弟の原作者・小山宙哉さんが登場し大にぎわいで終わりを迎えました。
他にも、宇宙飛行士の採用試験で出題された問題を来場者みんなでやってみたり、小山さんサイン入りタオルを賭けたじゃんけん大会など、もりだくさんのイベントでした!
漫画やアニメの装飾、グッズ販売もありマニアにはたまらないイベントとなっていました。
NASAのJPLという宇宙開発の最前線で働く小野さんのお話、宇宙の環境問題について取り組んでいる岡田さんのお話、どちらもとても大切で面白いお話でした。

クマ
画像:小野さんからのNASA土産

壁
画像:会場は宇宙兄弟の装飾でいっぱい

マカロン
画像:限定発売された宇宙兄弟マカロン

宇宙兄弟はマンガの世界ですが、宇宙開発に実際に携わっている方のお話を聞いてすこし宇宙が身近に感じられるようなイベントでした。
今回で二回目だった宇宙兄弟ファンイベントですが、このレポートを読んだあなたも是非次回は参加してみてはいかがでしょうか?

小山宙哉公式サイト:http://koyamachuya.com/