こんばんは!新月の夜がやってきました。
地方に行くと稲穂も黄色く色付き始め、秋の深まりを感じることができます。夜空を見上げれば天頂には秋の星座、未明には冬の星座「オリオン座」も見ることができるようになりました。
山などでは冷え込みも厳しくなりつつあるので、星空観望時には防寒着を忘れないようにしましょう。また、夜露が出やすい時期ですので湿り気にも強い服装の方が快適です。

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 撮影地:和歌山県有田郡

撮影時の夜露対策

特に9月から4月ごろにかけて、夜露によりレンズが結露することがよくあります。
レンズが結露すると像がぼやけてしまい、良い写真が撮れなくなってしまいます。ブロワーなどで空気を吹きかけて取り除くなどの方法もありますが面倒です…
そこで便利なのがレンズヒーターです。対物レンズの周りに以下のようなレンズヒーター(写真は電池式)を巻くと、夜露がレンズにつくのを防いでくれます。代用品としてカイロを巻いても大丈夫です。「ヒーターが無ければ撮影するのは困難」と言っても過言ではありません。これからの時期、撮影を検討されている方は準備されておくことをお勧めします。
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追尾撮影とは

前回までは固定撮影についてご紹介してきましたが、ここでもう一つの撮影方法「追尾撮影」についてご紹介します。
夜空の星々は見かけ上1時間に15度動いています(日周運動)。固定撮影で同じ方向を撮影していると星が流れてしまうのはそのためです。そこで赤道儀を用いて星々の動きを追尾し撮影することで、撮影した星々を点にすることができます。これが追尾撮影です。

以下の写真は、はくちょう座周辺の空をほぼ同じ時間、同じ設定で撮影したものです。固定撮影では星が流れていますが、追尾撮影では星像は点で、天の川の暗黒星雲の存在もはっきりと見て取れます。

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 ☆彡撮影データ☆彡
 EOS Kiss X7i(改造), EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS STM
 ss180[s],f4,31mm,ISO-3200
 ポラリエ(赤道儀)で追尾
 撮影地:兵庫県ハチ高原

追尾撮影をするには…?

追尾撮影をするには、赤道儀と呼ばれるものが必要です。赤道儀は動く星々を追いかけてくれる機械です。ただ、三脚を立てるだけの固定撮影と違い、赤道儀は「極軸調整」と呼ばれるセッティングをしなければなりません。極軸調整とは、北極星を用いて赤道儀の極軸を天の北極に向けることです。広角での撮影の場合は、北極星に向けるだけでも十分ですが、望遠での撮影になると極軸望遠鏡を用いて極軸合わせをします。極軸望遠鏡を用いた極軸合わせについては次回ご紹介します。

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  バンビ(小鹿)の横顔とその周辺
 ☆彡撮影データ☆彡
 EOS Kiss X7i(改造), EF-S55-250mm F4-5.6 IS STM
 ss480[s],f5,100mm,ISO-3200
 スカイメモRSで追尾
 撮影地:大台ケ原(奈良県側)

私自身、極軸望遠鏡を用いない極軸合わせをしたことがなかったので、赤道儀「ポラリエ」をお借りして極軸望遠鏡を使わず目視で北極星を使った極軸合わせをし、上の写真を撮影しました。広角であれば簡単な設置でも十分であることがお分かりいただけると思います。
今後、ご紹介する赤道儀に「SX2」、「スカイメモRS」というものが出てきますが、それらは極軸望遠鏡を用いての極軸合わせをします。

因みに赤道儀はコンパクトさで分類することができ、上記で名前のある「SX2」は赤道儀、「ポラリエ」「スカイメモRS」はポータブル赤道儀に分類されます。スカイメモRSはポータブル赤道儀ではかなり大型のものです。

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いかがでしたでしょうか??
追尾撮影は複雑なところもありますが、天体写真をより美しく仕上げることができ、非常に面白いものです。ただし、赤道儀は高価なものが多く種類も多いため、踏み出しにくい撮影分野の一つでもあるかとは思います。この記事ではできるだけ安価な機材で撮影した写真をご紹介していますが、赤道儀は別です(笑)
そこで、次回(10月31日)では赤道儀の選び方(自己流)と、追尾撮影の実践についてご紹介します。お楽しみに!!