月の岩石

皆さんこんばんは。今月も、満月の夜がやってきました。
夏も後半に入り、明け方にはもう初冬の星座である牡牛座がよく見えます。また、今週末8/13にはペルセウス座流星群が極大を迎えます。ぜひ、御覧になって下さいね!

【月の石の正体】

わたしたちに1番近い天体、月。そんな月でも、まだまだ分かっていないことがたくさんあります。今夜は、少しずつ分かってきた「月の石」の謎についてお話します。

IMG_6940
出典: ESA Article Images

「月の石」と聞いて、皆さんはどのようなことを思い浮かべるでしょうか?神秘的、あるいは、非現実的、遠い存在…。
実は、月の海の部分を構成する岩盤の岩石は、地球の海の岩盤と似た岩石から成っているのです。
その岩石は、「玄武岩」。地球の場合、若い頃に起こった無数の原始惑星の衝突によるエネルギーによって地表が溶け、マグマオーシャン(マグマで表面が覆い尽くされた状態)ができ、それが冷やされて玄武岩質の地殻が形成されたと言われています。
月の場合もまた、マグマオーシャンができ、それが直接冷やされることによって、玄武岩質の地殻が形成されたという説があります。
このように、地球と月の地殻には共通点が見つかるんですね。

ではここからは、地球と月の違う点について見てみましょう。
例えば、地球には月に見られない花崗(かこう)岩質地殻があるということ。これは大陸で主に見られる岩石です。プレートの沈み込み帯で水を含んだ玄武岩が高温に晒されて部分的に溶け、それが再び固まることで形成されることが実験的に知られています。地球の海溝は、そのようなメカニズムを恒常的に生み出すことができる、「花崗岩の工場」なのです。つまり、地球の大陸地殻の花崗岩は、地球特有の大量の水を持つ海と沈み込むプレートの賜物なのです!
また、月には大気がほとんどありません。地球には、十分な引力がないためです。またそれによって、岩石に含まれる揮発成分(カリウムやナトリウムなど)が宇宙へ逃げていってしまいます。月の岩石は、地球の岩石よりもそれらの割合が少なくなってしまっているのです。これが、地球と月の岩石の大きな差です。

月は、地球とは全く違うものに思えますが、似通った点も少なからずあるのですね。そう考えると、月もなんだか身近に感じませんか??今夜も、満月に思いを馳せてみてください。

ではまた、満月の夜に。

参考:Essentials of Geology 11th ed. /F.K.Lutgens E.J.Tarbuck