宇宙耳アワー〜1曲目♪さんぽ〜

宇宙飛行士のめざめ

こんにちは。すえです。
とつぜんですが、宇宙飛行士の目覚まし時計をご存知でしょうか?

ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、宇宙飛行士は音楽と共に目を覚ましていました。Wake up callsと言って、宇宙飛行士が宇宙へ行く前にリクエストしたり、宇宙飛行士の家族やNASAの関係者が選んだりした音楽を朝の目覚まし代わりに流していたのです。
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(スペースシャトルの中で眠る宇宙飛行士 ©NASA)

残念ながらスペースシャトルの退役と共にこの習慣も途絶えてしまったようなのですが、スペースシャトルが退役するまで、少なくとも40年間はこの習慣があったんだとか。

これから「宇宙耳アワー(ソラミミアワー)と題して、このwake up callsなど宇宙に関係する音楽を紹介していきます。

1曲目-さんぽ

1曲目を飾るのが、日本人なら誰もが知っているジブリのあの曲…
宇宙耳音符

音符のイラストをクリックすると、別ページで再生されます。

音源:NASA(http://spaceflight.nasa.gov/gallery/audio/shuttle/sts-114/html/ndxpage1.html)

元気な子どもたちが歌う「さんぽ」ですね。日本時間2004年7月30日午後0時43分、この曲と共に宇宙飛行士たちは目覚めました。
この曲をリクエストしたのは野口聡一宇宙飛行士。
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(作業中の野口宇宙飛行士。かぶっているのはおもちゃのヘルメットだそうです(笑) ©NASA)

この子どもたちの声、実は野口宇宙飛行士のお子さんが通っていた、日本語学校の生徒さん達が歌ったものだそうです。かわいいですね♪

家族へ感謝の言葉

曲が終わった後、地上の管制官(宇宙飛行士に指示を出す人)は野口さんと会話をしています。
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(宇宙飛行士と会話する管制官(イメージ)©NASA)

管制官:「ディスカバリー(スペースシャトルの名前)の皆さん、おはようございます!そしてソウイチ(野口宇宙飛行士)、あなたにとっては特別な朝ですよ。もしwake up callを聴いていたら、合唱の中で歌う、あなたのお子さんの歌声が聞こえたことでしょう。」

野口宇宙飛行士:「おはようございます。ヒューストン日本語補修校の皆さんの素敵なコーラスと、私のすばらしい家族ミキ、ユカ、アミ、ミワに感謝します。
長い間支えてくれてありがとう。
長い道のりだったけれど、とても価値のある時間だったよね。
さて、今日は宇宙船の外に出かけてきます!」
(日本語訳:末澤卓,加藤志織/原文:http://spaceflight.nasa.gov/gallery/audio/shuttle/sts-114/html/fd5.html)
ぜひ自分なりに原文を訳してみてください!!

宇宙までの長い道のり

“Thanks for the great support over the many years. “「長い間支えてくれてありがとう」
この言葉の舞台裏を探っていきます。

野口さんが宇宙飛行士選抜試験に合格したのが1996年5月29日。
野口さんは訓練を経て、2003年3月に初めて宇宙へ行く予定でした。
しかし2003年2月1日、スペースシャトルコロンビア号空中分解事故が発生。宇宙での仕事を終え、地球に帰ってくるときにスペースシャトルが墜落し、7人の宇宙飛行士が亡くなりました。
野口さんは事故原因が判明し、改善されるまで宇宙に行けない状況になります。
訓練に明け暮れる日々が、ただただ続きました。
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(コロンビア号事故では宇宙飛行士7人の尊い命が奪われました©NASA)

家族の支え

野口さんは事故後初のスペースシャトルで宇宙へ行くことになっていました。
「同じような事故に遭うのではないか」ご家族もさぞかし不安だったことでしょう。
そこで野口さんはご家族に空中分解事故の話、それに対する改善策の話、そしてなにより、なぜそうまでして宇宙に行かなければならないのかということをしっかり説明したそうです。
そんな中、野口さんのお子さん(当時7歳)は、

『お父さんは死んじゃうかもしれない。それはとても悲しくていやなことです。でも、お父さんが子どものころからずっとずっとやりたくてがんばってきたことで、みんなのためになることをやっているから私はその応援をしたいと思います』
(『オンリーワン ずっと宇宙に行きたかった』/野口聡一著/新潮社から引用)

と学校の先生にお話していたそうです。
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(宇宙の無重量環境を模擬したプールでの訓練©NASA)

9年を経て飛び立つ

いつ宇宙に行けるかわからない状況での訓練が続いた末に、野口宇宙飛行士がスペースシャトル”ディスカバリー”号で宇宙へ旅立ったのが2005年7月26日のことでした。(私事ですが、この記事を書いているすえ(当時9歳)はこの打ち上げをアメリカで見守っていました。)
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(すえが見送った野口宇宙飛行士の旅立ち Photo by T.Suezawa)

宇宙飛行士に選ばれてから、宇宙に飛び立つまで9年もの時間が過ぎていたのです。その間のご家族のサポートがどれだけ心強かったか。その感謝の気持が、先ほど紹介した感謝のメッセージに込められているのではないかと思います。

宇宙の「さんぽ」

「さんぽ」と共に目覚めた野口宇宙飛行士はこの日、人生初となる「宇宙さんぽ」(船外活動)を実施しました。初めて宇宙にでた時、野口さんは”What a view”(なんて景色なんだ!)
思わず呟いたそうです。
野口さんの見た地球の美しさは、先ほども紹介した『オンリーワン ずっと宇宙に行きたかった』/野口聡一著/新潮社に活き活きと書かれているので、ぜひ読んでみてください!

長くなってしまいました。ここまで読んでいただきありがとうございます。
宇宙飛行士の壮絶な訓練、打ち上げまでの緊張感は想像することすらできません。そんな宇宙飛行士を支える家族について、音楽と共にご紹介しました。
次回の宇宙耳アワーでは、野口宇宙飛行士にまつわる曲をもう一曲紹介します。
お楽しみに!

第1回TELSTAR CAFEを開催しました♪

第1回TELSTAR CAFE♪
こんにちは、TELSTARのすえです!
季節の変わり目、TELSTARメンバーはあいついで風邪をひいてしまったのですが、皆さんはお元気でしょうか?

さてさて、6月13日第1回TELSTAR CAFEを開催しました♪
TELSTARメンバーは何も考えずに企画してしまったのですが、はやぶさが地球に帰ってきた記念すべき日でした。宇宙イベントが数ある中で、TELSTAR CAFEに来てくださった皆さん、本当にありがとうございました!
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さて、ここではTELSTAR CAFEでどのようなことを行ったのか、少しだけご紹介!
これを読めば、あなたも第2回TELSTAR CAFEに参加したくなるはず??
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まずは自己紹介タイム。
何度かTELSTARのイベントに参加してくれている人や、初めて来てくれた人、いろいろな人が来てくれました!
TELSTARメンバーは自分の大学生活やTELSTARで一番好きなコーナーなどを紹介。
高校生にはTELSTARを何号から読んでいるかなど、質問をしたのですが、むかーしのTELSTARから読んでくれている人もいて嬉しかったです!
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そしていよいよ、UVレジンアクセサリー
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マニキュアとUVレジンを駆使して宇宙柄のアクセサリーを制作!皆さん思い思いの作品ができあがりました!
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紫外線と反応して固まるUVレジンとTELSTAR7号に関連して、紫外線望遠鏡のお話を、私すえが担当しました。
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最後に現在募集中のTELSTAR高校生100人サミット参加のお誘いをして、集合写真を撮り、無事終了!
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実はTELSTAR CAFEに来た人だけがもらえるプレゼントがあったんですよ。毎回プレゼントは変わるので、TELSTAR CAFEに毎回参加して、目指せプレゼントコンプリート!
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次回のTELSTAR CAFEは9月ごろを予定しています。またのご来店お待ちしております★

南天の空に難あり!?

自己紹介

はじめまして!大学生1年目の加藤美央です。大学では主に英語を学んだり、ダンスをおどったりしています。好きな食べ物は、うめぼしです!
とにかく宇宙に関わりたいなと思って、TELSTARに入りました。
興味を持っている分野は天文学です。TELSTARでは、自分の興味を広げつつ様々なことに挑戦し、何よりも楽しんでいきたいと思います!

南天の空に難あり!?

夜空に輝く星座たち。遠い昔の人々は、星と星を繋いで夜空に星座を思い描きました。星座たちに、やがて神話が重なりました。私たちが見ている星座には、神話がつきものですよね。例えばオリオン座。美男子で力の強いオリオンは、ひょんなことからサソリに刺され息絶えてしまいました。星座になった今でもサソリを恐れるオリオンは、サソリが空に上がってくると逃げるように西の空に沈んでいきます。

夜空を見上げながら古代ギリシャの神話に想いを馳せる。こんな楽しみ方をしている人が、星好きにはたくさんいるはず。北半球の夜空には、少し怖かったり、くすっと笑えたりする神話を持った星座があふれていますよね。ですが、日本から遥か遠く、南半球の星空には、一風変わった、ちょっと残念!?な星空が広がっています。今回は、そんな南半球の星空を紹介します。

夢のない南の星空?

南半球の星座の多くは、大航海時代に南半球へやってきた船乗りによって形作られ、天文学者たちによって制定されました。船乗りたちは、航海中に発見した珍しい生き物、さらには航海時に使用する道具まで、そのまま星座にしてしまったのです!たとえば、カメレオン座やカジキ座、コンパス座やじょうぎ(定規)座といった、なんだかごちゃごちゃとした、ギリシャ神話と比べると夢のない星空が南半球には広がっています。
一体なぜ?!と思うような星座たち.....

でも少し想像力を膨らませてみましょう。南半球の星空は一気に素敵な星空へと変わっていくはずです・・・

冒険の星空

15~16世紀頃、ヨーロッパの人々は新たな土地を開拓するため海に出ました。航海は、交戦、疫病、飢餓など、常に危険と隣り合わせの、命を懸けた冒険でした。
船乗りたちは、広く厳しい海を、自分たちの誇る最新鋭の道具を使って航海しました。行く島々で冒険もし、たくさんの生き物を発見することができたのです。

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もしかしたら南半球に広がる星空は、そんな船乗りの航海記なのかも。星空に自分たちの冒険を刻み、未来の私たちに伝えたかったのかもしれません。

みなさんも、南半球の星空が魅力的に思えてきたのではないでしょうか・・・?
もし南半球に行くことがあったら、船乗りたちの冒険記を覗いてみたいものですね。

私たちが普段何気なく見ている星座たち。その星座には、有名な物語もありますが、さらに想像を膨らませると、新たな物語が見えてくるかもしれません。この夏、夜空に広がる星座を眺めるときは、星々の物語に思いを馳せてみてはいかがですか。

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月面賞金レース「Google Lunar XPRIZE」

自己紹介

はじめまして!新メンバーの「つるみー」こと鶴見航基です!
大学では理工学部というところで機械工学を勉強しています。
高校で手に取って以来、僕はずっとTELSTARの大ファンなのでついにメンバーになれたことがとても嬉しくて、ドキドキが止まりません。
TELSTARを読んでくださった方に、ほんの少しでも「宇宙っておもしろいな」と思っていただけるような記事を書きたいと思っています!

月面賞金レース「Google Lunar XPRIZE」

月面を舞台にした賞金レース、「Google Lunar XPRIZE」をご存じでしょうか?
ルールは「2017年末まで課せられたミッションを最初にクリアしたチームが優勝」という、いたってシンプルなもの。世界各国から精鋭16チームが月を目指します。

でもこのレース、ただの賞金レースではないんです。

この記事ではそのレースと、レースが終わった後の未来の宇宙産業について紹介したいと思います!

賞金レースの原点

時は1919年、当時のホテル王レイモンド・オルティーグの主催する飛行機賞金レース「オルティーグ賞」が行われました。レースのルールは「最初に大西洋を飛行機で横断した者が優勝」というもの。
スタートから8年、アメリカのチャールズ・リンドバーグが人類で初めて大西洋の単独無着陸飛行を達成し、レースは幕を閉じました。
そして、一躍ヒーローとなったリンドバーグは「リンドバーグブーム」とも呼ばれる一大旋風を巻き起こし、当時一般市民にとってはまだまだ夢の話であった飛行機旅行への関心を集めました。
人々の関心が集まったことで飛行機産業への投資は倍増し、航空技術は大きく発展しました。
そして今では飛行機が飛んでいる光景は当たり前のものとなっています。

世界初!民間から月面へ

そして2007年、現代版オルティーグ賞ともいえる「Google Lunar XPRIZE」の開催が発表されます。出資は世界的大企業Google、レースの運営はアメリカのXプライズ財団が行います。
ルールは以下の二つのミッションを最初にクリアしたチームが優勝というものです。

1.月面に探査車を送り、月面を500m以上走行する
2.探査車に取り付けたカメラで静止画を撮影し地球に送信する。

このレースの注目すべきは出場できるのが”民間企業のみ”と定められている点です。今まで月面へと降り立ったのはアメリカ、旧ソ連、中国の3ヶ国のみで、いずれも資金も技術も豊富な国家プロジェクトとしてでした。つまり、今回のレースの優勝チームが世界初の月面着陸を果たした民間企業となるのです。
日本からは唯一「チームハクト」が出場し、2016年後半に打ち上げを予定しています。日本代表としてぜひ優勝してほしいですね!

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チームハクトの探査車「Moonraker」画像提供:HAKUTO

そもそも賞金レースの目的って?

さて、ここまでレースの概要を紹介してきましたが、このレースを行う目的、意味とは果たしてどこにあるのでしょうか?

その答えの一つとしてXプライズ財団の設立理念があげられます。
冒頭で紹介したオルティーグ賞は、当時憧れでしかなかった「飛行機」という存在をより身近にし、実際に投資家たちの関心を集め航空産業の発展へと大きく貢献しました。
Xプライズ財団はこの過去の出来事をヒントに「コンテストを通して科学技術の発展を促す」という理念をもって設立されました。
つまり、このコンテストは一時的な目先の賞金だけでなく、より先の未来を見据えたものなのです。

出場チームの多くはこのレースを今後何十年も続くような長期的なプロジェクトの一貫として考えているようです。
たとえば、日本から出場する「チームハクト」は上記のミッションに加え、月面にある※縦穴を探査をするという独自のミッションをかがけています。

※月には縦穴があり、そこの気温条件や隕石が飛来しないことなどから将来の月面基地の建設予定地に最適であるとして注目されています。いつの日かチームハクトが探査した縦穴に住む日が来るかも?!

他にもアメリカの「アストロボティック」チームは「月へ荷物を輸送するビジネス」としての実績を積む一つの過程としてこのレースに出場しているようです。

このレースに出場するチームは賞を取らない限り賞金を手にすることはできません。ですが、その先の未来につながる挑戦としてこのレースに挑んでいるのです。
そして、たとえ優勝できずレースが終わってしまったとしても、Google Lunar XPRIZEに出場する各国のチームが世界中の人類を今よりもずっと宇宙に近づけてくれるなら、このプロジェクトはきっと意味があるのだと僕は思います。

Google Lunar XPRIZEと未来の宇宙開発

過去のオルティーグ賞が飛行機を当たり前にしたように、「宇宙」という存在が当たり前になる未来がすぐそばに来ているのかもしれません。

SFの世界でしかなかった宇宙が、ただ見上げることしかできなかった宇宙という存在が、いよいよ身近な生活の一部になる時代が近づきつつある、ということを考えるとなんだかワクワクしてきませんか?

レースの期限は2017年末までです。優勝するチームはどこになるのでしょうか!楽しみですね!


(Google Lunar XPRIZEの中間賞発表の動画です。チームハクトも受賞しています。)

小さな小さな人工衛星

初めまして、山田駿と申します。 好きなスポーツはラグビー!好きな食べ物は生ハムです!生ハムのプールに飛び込みたいくらい好きです(笑) TELSTARのことは、Twitterで知りました。説明会に参加して、‘‘本気さ”を感じ、「このメンバーの人達と一緒に活動したい!」そう思いました。 宇宙のことで興味があるのは、超小型人工衛星!ビジネスチャンスが増えて、もっと宇宙開発が活発になって欲しいです。 これからよろしくお願いします!

超小型人工衛星をより身近な物に

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突然ですが皆さんは、人工衛星ってどのくらいの大きさか、想像できますか?僕は軽自動車くらいの大きさかな?と思ってました。
ここで、人工衛星だいちの例を見てみましょう。 人工衛星だいちは、幅3.5m•奥行き4.5m•高さ6.5mです。

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(だいち試験準備作業の様子 画像:JAXA)

大きいですね。 高機能な装置をたくさん積んだ人工衛星は、どうしても大きくなってしまいます。
しかし、近代の技術進歩により、小さな人工衛星を作ることが可能になりました。それが「超小型人工衛星」です!
超小型人工衛星の大きさは「ほどよし4号」で幅50cm、奥行き50cm、高さ80cmです。

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(ほどよし4号と3号は同時に打ち上げられ、現在も宇宙で仕事をしています。画像引用:https://www.facebook.com/hodoyoshisat/photos/pb.507462929381323.-2207520000.1433327068./617858135008468/?type=3&theater)

このように人工衛星を大幅に小型化することで、コスト削減をし、量産化でき、また一回の打ち上げでたくさんの人工衛星を宇宙に運ぶことができるようになりました!

小さな人工衛星からのぞく世界

超小型人工衛星の特徴はこれだけではありません。他の機能を削った分、1つの機能が優れています。
ここでは超小型人工衛星と大型の人工衛星、それぞれが撮った画像を見比べてみましょう。 大きな地球観測衛星だいちで撮影した画像です。羽田空港や江ノ島などが見えていますね。
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(陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)が撮影した横浜 画像:JAXA)
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(陸域観測衛星「だいち」(ALOS)が撮影した広島市 画像:JAXA)
だいちは複数の高性能なカメラを持っているので、広い範囲を撮影することも、狭い範囲を詳しく撮影することもできます。

一方下の画像は超小型人工衛星「ほどよし4号」が撮った衛星写真です。 大型人工衛星にひけを取らないくらい、解像度の高い写真がとれます。
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(超小型人工衛星「ほどよし4号」で撮影した広島県 Hodoyoshi-4 HCAM (6mGSD) Hiroshima, Japan LAT: 34.36, LON : 132.44 19th December 2014 引用:https://www.facebook.com/hodoyoshisat/photos/pb.507462929381323.-2207520000.1431700968./611289582331990/?type=3&theater)

超小型人工衛星の新たな試み

この超小型人工衛星を使って、宇宙ビジネスをしようという活動が増えつつあります。 その1つに、Skybox Imaging社の活動が挙げられます。
Skybox Imaging社は毎日、画像が更新される、Google Earthの実現を試みています。 今のGoogle Earthでは1〜3年前に人工衛星で撮られた衛星写真を使っているので、最新の情報を得られないという問題があります。Skybox Imaging社は、24機の人工衛星を打ち上げることで、従来より高頻度で撮影し、Google Earthで最新の画像を提供しようとしています。

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(Skyboxの人工衛星SkySat Credit:Skybox)

実現すれば様々なメリットがあります。 例えば、嵐や洪水を定期的に監視することができます。これによって、タイムリーに警報を出し、迅速な避難を促すことで、災害の被害軽減に貢献することが期待されています。 動画:Skybox Imaging社の人工衛星で撮影された火山噴火の様子

使い方はあなた次第

私は、この超小型人工衛星の記事を書いていて、日本のお家芸「小型化」で、日本が活躍する日は遠くないと感じました。超小型人工衛星の利用法はあなたのアイディア次第です。

あなたは超小型人工衛星をどのように利用しますか??

*興味を持った方、TELSTAR5号や下記のURLをご覧ください。

http://park.itc.u-tokyo.ac.jp/nsat/main.html

http://www.tel.co.jp/museum/magazine/spacedev/130422_topics_03
http://aerospacebiz.jaxa.jp/jp/publish/data/jaxabiz2014.pdf

次世代型望遠鏡TMT!

自己紹介

はじめまして!新しくTELSTARのメンバーになりました、尾又由佳乃です。
大学で航空宇宙工学を学んでいます。出身は茨城で、地元が恋しくなるといつも納豆を食べています♪

TELSTARには、宇宙のことが大好きな人とたくさん宇宙の話がしたくて入りました!大学での勉強を生かして、宇宙工学についてわかりやすく伝えていきたいと思います。

次世代型望遠鏡TMT!

天文雑誌では、ハッブル宇宙望遠鏡やすばる望遠鏡などによって撮られた、たくさんの美しい天体写真が楽しめますよね。

今の望遠鏡でも十分星が美しく見えていますが、近い将来ある望遠鏡の登場で、もっと美しい天体写真が見られるようになるかもしれません。

その望遠鏡の名は・・・Thirty Meter Telescope、通称TMT!!
載せたい写真です!
Credit:国立天文台
名前の通り、口径30mの超大型光学赤外線望遠鏡です。(そのまんま!笑)

口径ってどこのこと?

すばる望遠鏡やTMTのような地上にある望遠鏡では、主鏡と呼ばれる大きな鏡を使って星からの光を集め、星を観測しています。主鏡の直径のことを口径と呼んでいます。
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画像:すばる望遠鏡の主鏡。口径は8.2m
(Credit:国立天文台)

望遠鏡は、口径が大きくなるほど、星がよく見えるようになります。
すばる望遠鏡の口径は8.2mなので、その3倍以上の口径を持つTMTでは、より遠くの星まで見えることが期待されます。
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画像:TMTの主鏡はなんと口径30mもある!
(Credit:TMT Observatory Corporation)

よく見えるヒケツ

しかし、地球上にある望遠鏡は、口径を大きくしても風など大気の影響を受けて、画像がぼけてしまい、性能を最大限に引き出すことができません。
ハッブル宇宙望遠鏡は大気の影響を受けないように、宇宙で観測しています。
しかし、ロケットで運べる大きさには限界があるので、口径30mもの望遠鏡を打ち上げることはできません。

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画像:ハッブル宇宙望遠鏡、口径は2.4m
(Credit:NASA)

そこで、大気の影響をなくすための補償光学(※)という技術が導入されました。この技術のおかげで、宇宙に行かなくても、地球上で大気の影響を受けずに観測できます。
世界最大の口径と、この4半世紀で急速に発展した補償光学を組み合わせることで、TMTはハッブル宇宙望遠鏡の10倍以上の解像度で観測できます。

TMTが完成したら・・・

高解像度のTMTは、様々な活躍が期待されています。例えば、すばる望遠鏡との連携観測です。すばる望遠鏡は、特殊なカメラを搭載しているため、視野の広さでTMTを上回っています。そこで、すばる望遠鏡で目的の天体を探し、TMTでその天体を詳しく調査しようとしています。

連携観測を活用して、生まれたばかりの頃の宇宙を観測しようとしています。

天文学の次世代へ

現在観測されている中で、最も地球から遠い天体は約133億光年彼方にあります。
今日では、すばる望遠鏡やハッブル宇宙望遠鏡などによって、謎に包まれていたそれらの天体の様子をぼんやりと観測することができるようになってきました。
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画像:ハッブル望遠鏡がとらえた133億光年先の銀河
(Credit:NASA)

しかしそんな天体の姿ははっきりと捕らえられていません。TMTなら更に細かい観測ができるので、その正体が明らかになるのです。

TMT観測開始の2020年代、天文雑誌は、私たちがまだ見たこともないような星や銀河の写真で溢れているかもしれません。私も2020年が待ちきれません!

(※)コラム:補償光学とは?

地球上にある望遠鏡は、観測するときに風などの大気の揺らぎの影響を受け、画像がぼやけてしまいます。どんなに口径を大きくしても、画像がぼやけてしまっては、きれいな星を見ることができません。そこで導入されたのが補償光学です。

補償光学
(Credit:TELSTAR)

補償光学とは、上図Aの波面センサーで大気の揺らぎを検知し、ちゃんとした写真が撮れるように、下図Bの制御システムで補正する技術です。
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補償光学を使わないと大気の揺らぎの影響を受け右の画像のようにきれいな画像が撮影できませんが、補償光学を使うことで左の画像のようにきれいに撮影できます。(Credit:国立天文台)