国際宇宙ステーション(ISS)の根幹を支える日本の技術を使ったバッテリの取り付け、起動完了!

 「こうのとり」6号機(HTV6)によってISSに運ばれた新型バッテリー6個すべてが無事取り付けられ、2017年1月14日午前4時15分に起動したことが確認されました。このバッテリーには日本の技術により開発されたリチウムイオン電池が使用されており、今後のISSの電力の供給源を日本技術が支えていくことになります。

 「こうのとり」は、日本のISS補給機です。食料や研究用資材等、必要物資の輸送はISS参加各国が協力して行っており、日本の補給機がこの「こうのとり」です。H-ⅡBロケットによって打ち上げられ、ミッションを終えると大気圏に再突入させて燃やします。各任務で新しい機体が使用されるため、今回は6号機と名前がついていたのです。

 そして今回、日本の企業であるGSユアサ製のリチウムイオン電池を使用したバッテリーがISSへ運ばれました。

 リチウムイオン電池とは、リチウムイオンの移動により充放電を行う、小型で軽量の電池です。携帯電話やパソコンなど充放電が必要な機器に主に使用されており、他にもロケットや深海調査船、病院や工場の非常時用電力等にも使用され、用途は多岐に渡ります。近年、電気自動車への応用で高い注目を集めています。

 これまでISSで使用されてきたニッケル水素電池と比較し、非常に効率良く充放電が出来、高密度の電力の蓄電が可能です。また、度重なる充放電による消耗が少なくバッテリーの寿命が長いため、交換サイクルの長期化が期待されています。 

 なお、今後こうのとり9号機までに、ISSで使用されている48個のニッケル水素バッテリーを全て24個のリチウムイオンバッテリーに交換していく予定です。

 ISSで使用される電力のバッテリーを日本の技術が担う日が来るのは、そう遠くないでしょう。

第14回 スマホで星空撮影

こんばんは!新月の夜がやってきました。
広い範囲で梅雨明けし、いよいよ夏本番ですね。
もうすぐ3台流星群の一つペルセウス座流星群も極大を迎えます。
今年の極大日(最も流れる日)は8月13日4時頃となっています。月がやや明るいので月没頃に観察することをお勧めします!
詳しいことは国立天文台のページをご覧ください。

国立天文台 星空情報2017年8月ペルセウス座流星群が極大
https://www.nao.ac.jp/astro/sky/2017/08-topics03.html
さて今夜の本題はほとんどの方がお持ちのスマートフォンで撮る星空です。
近頃、スマホに付いているカメラはかなり高性能になっています。カメラを趣味とする人からは「天体写真以外はスマホで問題なく撮影できる。」といわれるほど高性能です。(できないとすればあと望遠撮影ですかね。)それほどスマホのカメラと一眼レフカメラで撮影した写真との差は着実に縮まっており、技量差によってはスマホのほうが上に出てもおかしくありません。しかし、天体写真に限っては一眼レフの圧勝です。その勝因はノイズの少なさにあります。

スマホのイメージセンサー(人間でいう網膜のようなもの)は一眼レフのイメージセンサーよりも小さいため光を受け取る面積が小さくなります。そして、ノイズがセンサー内で一つ発生するとしたとき、小さいほうが大きいより影響を受けやすくなります。スマホの写真でノイズが多くなるイメージはこのような形です。

ノイズ量では一眼レフに適いませんが撮れないわけではありません。うまくいけば天の川を撮ることも可能です。
スマホで撮影する際に必要なものは二つ。「スマホ本体」と「スマホを取り付けられる三脚」です。
この2点を用意し、スマホのカメラを起動します。
起動をしたらまず、撮影設定をオートからマニュアルにしましょう。(※機種によってはなかなか設定画面にたどり着けないまたはない場合があります。)
マニュアルにしたらまずシャッタースピード(S)を最も長く、そして感度(ISO)を最も高くします。あとはピント合わせですが、これはある程度の慣れが必要です。三脚に固定したうえで遠くの鉄塔の明かりや月、明るい星を用いて光源が最も小さくなるようにピントを調整します。
ピント調整ができたら後はシャッターを押すだけです。このとき、ブレてしまわないよう、遠隔でシャッターを切るかタイマーできるようにするとブレずに撮ることができます。
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何度も根気強く撮影していると流星やISS(国際宇宙ステーション)をも撮影することができるかもしれません。
是非、この夏休みに挑戦してみてください。

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スマホで撮影した夏の大三角(気持ち天の川も)
中央やや右がこと座のベガ、左下がわし座のアルタイル、中央上が白鳥座デネブ

いつか、スマホでも簡単に美しく星空を撮れる日が来るかもしれませんね。
ではまた新月の夜に!

TELSTAR CLUB第2回開催決定!!

こんにちは。

TELSTAR CLUBの第2回の開催が決まりましたのでお知らせします!

今回のTELSTAR CLUBは、なんと…..!

月面宇宙レースでも有名な「HAKUTO」に取材に行くことが決まりました!!

HAKUTOは、「『夢みたい』を現実に。」を合言葉に民間の力だけで宇宙開発を進めいている組織です。

Googleがスポンサーの月面探査レース「Google Lunar XPRIZE」に日本から唯一参戦しているチームであり、

今年の打ち上げに向けてただいま最終調整を行なっています。

HAKUTO:https://team-hakuto.jp

宇宙学生:https://koyamachuya.com/column/telstar/24061/

第2回TELSTAR CLUB 日程

取材日:8月8日(火) 15:00~17:00

事前研修:8月4(金),5(土),7(月) 各15:00~17:00

事後研修:8月10日 15:00~17:00
8月11日 15:00~18:00 (打ち上げ含む)
(7,8,11日のみの参加で参加できます!他の日にちでもご相談ください!)
対象:中高生

募集人数:定員10名(先着順を予定)

募集期間:7/25(火)

申し込みフォーム:https://goo.gl/forms/PPw5BFTMmf8SPRSM2

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TELSTAR CLUB とは?

TELSTAR CLUBではどんな活動を行なったの?と疑問に思う方、

まだイマイチどんなイベントなのか想像できないという方もいらっしゃると思います。

そんな方のために前回の活動についてご紹介したいと思います。

———研究者に突撃!!———

第1回TELSTAR CLUBは三鷹にある国立天文台に取材に行ってきました。

事前研修では、質問事項やマナーなどを確認しました。(人生初?名刺を作成します)

当日は、南米のチリにある最先端の望遠鏡である、アルマ望遠鏡の話をしていただいたり、
高校生自らが記者となり取材を行なったりしました。目の前にいる研究者の方に直接質問を
ぶつける経験は、貴重な経験となったはずです。TELSTAR CLUBの魅力はリアルな体験を通し
て知識を深めるのはもちろんのこと、学校や学年の垣根を超えた宇宙仲間との出会いは、か
けがえのないものとなることでしょう。
——————————–

高校生記者が書いた記事はTELTARのデザイナーによってデザインされWEBに公開されます。

貴重なこの機会をお見逃しなく!!

参加高校生が第1回TELSTAR CLUBで執筆した記事についてはこちら↓
PDF1
PDF2
(アップロードサイズの問題で、2つに分けています)

お問い合わせはこちらより

宇宙広報団体TELSTAR 関根 匠志

mail:sekine.telstar@gmail.com

NASA Space Apps Challenge東京 潜入レポート!

〜はじめに〜
TELSTARはメディアスポンサーとして4/29(土)4/30(日)に開催された「NASA Space Apps Challenge2017」に参加してきました!
そもそも、皆さん「NASA Space Apps Challenge」がどんなイベントかご存知でしょうか??このイベントはNASA(アメリカ航空宇宙局)が主催する世界的なハッカソン*です。去年開催された同上のイベントは世界161都市で15,409人が参加したそう!今年の日本会場は、東京、筑波、相模原、会津、大阪、宇部、熊本、肝付の8会場で開催されました。2日間(開発時間は約1日)でNASAやJAXAが公開しているデータを用いて開発するこのイベントは、“企み顔”の方を多く見れるイベントです。今年はどんな宇宙の作品が制作されたのでしょうか!?見ていきましょう!

*ハッカソン:ハッキングとマラソンを掛け合わせた言葉。マラソンのように、数時間から数日間の与えられた時間を徹してプログラミングに没頭し、アイデアや成果を競い合う開発イベントのことをいいます.

〜2日間で宇宙アプリ作り〜
東京会場は70人ほどの参加者が集まりキックオフ!朝早くから集まっているせいか、まだテンションが上がっていない模様です。

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オープニングの様子

まずはチームビルディング!どんな方向性で開発を進めていくのか、どんなアイディアで競技に挑むのか話し合いです。事前に提示されているNASAのテーマに沿っているかどうかが一つの審査基準になります。役割分担をして、どのデータを用いて開発するのかが決まったら、開発スタートです!

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作戦会議

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開発スタート!

〜とにかく熱い!!〜
ず〜っとパソコンと睨めっこ?いえいえ、そんなこともありません。ずっと、机に座っていては疲れてしまうので、おやつ休憩やフード提供の時間もあります。

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一通り、開発が終わり、各チームのプレゼンテーションの時間が終了したら「touch&try」の時間となります。参加者や、審査員の方々が実際に作品をみて触る時間です。プレゼンテーションで伝えきれなかったチームもあるようで、熱心に作品の説明を行なっていました。

開発の様子をみると個性的な作品がたくさん!皆さんご存知の「スプ◯トゥーン」の宇宙版アプリや、マグロが食べられるお店の紹介アプリなど…!

〜作品紹介〜

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最優秀作品は、「COEDO」!
スマホ等で撮影した多数の画像を合わせて3Dの映像にします。何がわかるかというと、この撮影した画像が蓄積され、「今」の建物の状態を知ることができます。今の衛星写真の更新頻度は1~2年なので、最新状態はわからないことが多いのですが、このアイディアがあれば、建物の最新状態がわかりそうですね。メンテナンスにも応用できそうな技術でした!
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最優秀賞受賞チーム:COEDO(前列受賞チームの皆さん、後列審査員の皆さん)

〜まとめ〜
本当に短時間で面白い作品を制作されていて驚きました。宇宙のデータや他のデータの加工の仕方によって、どの作品も驚くべき姿に進化を遂げていました。開始前の「企み顔」でこんな面白いことを考えていたんですね。何より驚いたのは参加者の年齢層!中学1年生から50代の方まで様々なバックグラウンドを持った方々が集結していました。

現在は宇宙API、宇宙オープンデータの公開など、多くの人が宇宙データを利活用できるように政府も取り組みを進めています。お手頃なデータになりつつある「宇宙データ」。記事を読んでいる皆さんも、来年はぜひ参加者として応募してみてはいかがでしょうか?
※APIとは?
ソフトウェアからOSの機能を利用するための仕様、またはインターフェースのことを示します。

実際に普段見たり、利用しているデータを自分の手で加工することで「宇宙」「データ」の見方もぐーんと変わるはず…!参加者の半数以上はNASA Space Apps Challenge初参加者でした。毎年、4月頃に参加者の募集を行なっているようなので、チェックしてみてくださいね!

明日は関西会場の様子をレポートします!お楽しみに!

エジプトの月

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皆さんこんばんは。今月も、満月の夜がやってきました。
梅雨も明け始め、いよいよ夏というところですね!7月は海やBBQなど昼間の楽しみが多いですが、夜にも花火や夏の星空などたくさん楽しみがありますね。わたしは天の川の写真を撮るのが好きなので、この夏はたくさん撮りに行きたいと思います!ただ、星がよく見えるのは半月後の新月期。満月の出ている今日は、月に想いを馳せましょう。

【エジプト神話の月神】
紀元前3000年前からナイル川流域で栄えた古代エジプトの文明。キリスト教やイスラム教が広まるずっと前、古代エジプトには人々に信仰されていた神々の体系であるエジプト神話がありました。
今夜は、エジプト神話のたくさんの神々の中でも「月の神様」を3人、紹介しましょう。

1人目はトト神。数学や計量を司る学問の神です。多くの信仰を集めた神であるため、その神話も多岐にわたるのですが、その1つに月のお話があります。トト神は、太陽神であるラーから命令され、月を想像したと言われています。
また、トト神の古代エジプトでの名は「ジェフティ」でした。新年が明けてから第1の月はまた「ジェフティ月」と呼ばれ、トト神を祀る祭りもあったようです。

2人目はコンス神。ほぼ常に幼児の姿で描かれることから、自由奔放な若者のイメージを持つ神とされています。また月の神であることから、満月と三日月の頭飾りとともに描かれています。月が満ちている時は癒しの力、欠けている時は鋭い刃で邪気を祓う力を発するとされ、月の光で特定の病を癒すとともに、三日月をナイフとして振るうともされる非常に両極端な神なようです。

3人目はイアフ。月(新月)の意味を持ち、元祖「月の神」とも言われる神様です。しかし、コンス神に吸収され、その後にはコンス神・トト神に月の神の二本柱を成されてしまい、イアフは月の神の役割を奪われてしまいました。

この3人が、古代エジプトの主な月の神であると考えられています。実はこの3人、全員男性なのです。日本の月の神、月読命(ツクヨミ、ツキヨミ)も男性の神とされています。世界の神話でも、月の神は男性の神が主流となっています。

エジプト神話で有名な太陽の神、ラー。彼は、日の出のときはタマオシコガネを頭にもつケプリ、日中は隼、日の入りのときは雄羊の姿に変体します。太陽の船に乗る神のこのような絵を見たことがあるのではないでしょうか?

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月の神も同様、月の船に乗り、太陽の船が辿った航路を辿ると言われています。

日本とは少し違ったエジプトの月の神様のお話、楽しんで頂けましたでしょうか?今日の月もエジプトの月神の船によって動かされているのかもしれませんね。

ではまた、満月の夜に。

参考:エジプト神話物語 原書房