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23号特集「好きなことで宇宙する」 もっと宇宙広報!編

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TELSTAR23号発行から1年が経ちました。みなさん、特集「好きなことで宇宙する」を覚えていますか?この記事では、冊子の特集「好きなことで宇宙する」では伝えきれなかったことをお届けします。今回は、宇宙業界で広報業務を続けている菅谷智洋さんです。23号を読んでないそこのあなた!まずはコチラをチェック!

さくらインターネット 菅谷智洋さん

求人広告会社からJAXAという異色な経歴を持つ菅谷さん。いったいどんな道を歩んできたのでしょうか?詳しくご紹介していきます。

目次




宇宙に関する仕事をする前は何をしていましたか。

大学卒業後は求人広告会社で広告制作などのお仕事をしていました。しかし広告の仕事は好きだけど、「これからの人生もずっと求人業界で働きたいか?」と聞かれると、そうだと言い切れるまでではなかったんです。そこで、「職業に縛られず、どんなことだったらこれからの人生もずっと好きでいられるか、関わっていたいか」と考えました。それで思い浮かんだのが、小さいころからずっと好きだった宇宙だったんです。

 

といってもすぐに宇宙に関われるあてもなかったので、仕事をしながらでも宇宙に関われたらと、日本科学未来館で(※1)展示解説のボランティアを始めました。その後、日本宇宙少年団(※2)でも活動を始めました。 そんな今の自分でもできる活動を続けているうちに、「自分の好きなことを知ってもらえる活動、つまりは広報活動なら仕事としてやっていけるんじゃないか」と感じ始めました。 


※1:お台場にある科学館。大きなプラネタリウムがあります。
※2:子供向けに宇宙をテーマにした教育活動を行っている団体。



JAXAに転職した経緯は?


TwitterでたまたまJAXAが広報担当の募集をしていることを知りました。募集ツイートを見つけたときは「これなら自分にも可能性あるかも!」となったのを覚えています。まさか採用されることはないだろうと思いつつ、「当たって砕けろ!」のつもりで応募しました。結果、JAXAに採用してもらえたんですね。

 

実はこの採用には裏話があり、面接官がたまたま日本宇宙少年団と関わりの深い方だったんです。少年団のメンバーから僕のことを聞き、当時の活動を評価していただいたみたいで…。好きでやっていたから当たり前とは言え、一生懸命活動していて良かったと思いましたね。そんなご縁もあり、僕はJAXAの招へい職員として任期付きで働くこととなりました。

 

JAXAでは、人工衛星の広報担当をしていました。人工衛星打ち上げのプレスリリース(※3)の文章を社内で調整したり、イベントを企画・運営、映像やパンフレット作りの協力など、広報業務全般をやっていました。

 

※3:企業・団体がマスコミに情報発信する文書のこと。



その後は何をしていましたか。


JAXAの任期が終わってからは、Vixen(※4)に就職しました。これにも実はご縁があったんです。Vixenの方とはJAXA在職中から交流があり、Vixenが企画する観望会に行ったり、JAXAとVixenがコラボして観望会を開催することもありました。そんなある日、たまたまVixenの方と話している中で、JAXAでの任期終了後は何をするのかという話になったんです。「採用するかは社長次第だけど、ちょうど人も足りてないし興味があったら応募してみないか」と背中を押してもらい、Vixenに応募したところ採用していただきました。Vixenでは望遠鏡の発注処理など主に事務仕事をしていました。

※4:天体望遠鏡や双眼鏡,顕微鏡などをつくっている光学機器メーカー



現在のお仕事は?


現在は、さくらインターネット(※5)で衛星データプラットフォーム『Tellus』の広報をやっています。きっかけは、宇宙ビジネス情報サイト『
宙畑(※6)』です。JAXAで働きながらプライベートで宙畑の立ち上げに携わっていて、Vixenで働いている間も宇宙ビジネスを広めていけるように記事を書いていました。そんな活動をしていたら、さくらインターネットが経済産業省からの委託事業として行っているTellusの仕事を「一緒にやらないか」と宙畑のメンバーにお声かけをいただきました。

 

このTellusが扱う衛星のデータは、JAXAで広報してきた人工衛星のデータが多く搭載されるということで、Tellusは僕の経歴にぴったりだと思いました。現在はTellusを多くの人に利用してもらえるように宇宙ビジネスやTellusの使い方を勉強できるイベントの企画をメインに活動しています。

 

振り返ると、自分が今やれることを精いっぱいやってきた結果が全て仕事に繋がっていて、人との繋がりに恵まれていたと実感します。今までのご縁に感謝の気持ちで一杯です。

 

※5:サーバ(ホームページやアプリなどのデータを補完しておく場所)を企業や個人にレンタルする会社。
※6:なんと、宙畑はTELSTARのOBOGが中心となって立ち上げたメディアなんです…!



広報するときに大切にしていることはなんですか。

何かを伝える仕事なので、「わかりやすいか」「ちゃんと伝わっているか」「興味を持ってもらえるか」に気を付けています。これはすごく難しいことで、まだまだ自分は完璧に出来ているとは思いません。ですが、少なくとも「自分はこれでわかるか」を大切にしています。




好きなものを好きなままでいるには。

宇宙を嫌いになったことはないのですが、たまに仕事として大変だなと思うときもあります。仕事はもちろん楽しいのですが、休日まで仕事をしていたいわけではないです。休憩は必要だなと思います。宇宙といっても、人工衛星と宇宙飛行士だと全然ジャンルが違う印象があるし、楽しみ方も違うと思います。休みの時は人工衛星とは違う宇宙に手を出したり、全く宇宙に関係ないところでも趣味である書道をやってみたりして休憩しています。もしかしたらこれが宇宙を好きでい続けられる理由かもしれないですね。



宇宙を職業にする最大の魅力は?

宇宙という分野はもちろん趣味でも楽しめるし、無理に職業にすることもないと思います。ただ、仕事にすると大好きな業界の当事者になれるというのは魅力です。


編集後記

菅谷さんを取材させてもらい、記者である私は大きく価値観が変わりました。頭では「宇宙を目指す道なんていくらでもある!」と分かっていても、実際に得意分野を生かして宇宙と関わる人と出会ったことがなかったので貴重な経験になりました。読者の皆さんにも、私が感じたことを追体験していただけたら幸いです。

 

次回は、宇宙に焦がれ続けて宇宙教育への道を切り開いた、宮田景子さんの特集スピンオフをお届けします。お楽しみに!

 

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