宇宙ビジネスカンファレンス「SPACETIDE2024」レポート
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一般社団法人SPACETIDEが主催する宇宙ビジネスカンファレンスが2024年7月8日(月)から7月10日(水)に渡り開催されました。TELSTARメンバーからも数名がスタッフとしてイベントの運営に携わりました。
本記事では、SPACETIDE2024の概要と参加したことで得たものを3つ紹介します。
SPACETIDEとは
SPACETIDEとは、2015年に創業した一般社団法人(非営利の法人)です。宇宙ビジネスの発展と参加者のネットワーキング拡大を目的としたカンファレンスを、毎年夏に1回開催しています。
9回目となる今年は「APACから世界へ:多様なコミュニティが紡ぐ宇宙ビジネス」をテーマとして、アジア太平洋地域(APAC)での宇宙ビジネスを考えるセッションが多数開催されました。加えて安全保障×商業宇宙、宇宙産業×地上産業など、新たな掛け合わせのビジネスについても盛んに議論が行われました。
①海外宇宙ビジネスのトレンドを知る
今年は海外からの来場者が参加者全体の4割に上るという事前情報どおり、会場には多くの海外企業、政府関係者の方々が訪問していました。英語で会話をする場面も多く、このことからSPACETIDEが世界的に宇宙ビジネスカンファレンスとして重要な位置づけにあることがうかがえました。
また、各セッションごとに傍聴している方の層が異なり、安全保障がテーマの回では海外来場者の割合が高く、彼らが注目している点がどこであるかを見て取ることができます。もし将来海外で宇宙ビジネスに関わりたいと思っている人がいたら、海外における宇宙ビジネスの動向を知るためにもSPACETIDEのような海外来場者の多いイベントに参加することをおすすめします。
②学生参加者もネットワーク拡大
会場では、ビジネスマッチングのボードが今年から新しく導入されておりました。参加者のニーズにマッチしたネットワーキング拡大を目的として設置され、多くの参加者が名刺などを載せ、ボードを見ることで会場に「どこの・だれが・何を目的としているか」これらが一目でわかる形となっていました。このボードが、カンファレンスの参加者の情報を整理するのにとても役立ち、学生の場合は、このボードの中から気になる方を見つけて話しに行く、個別で連絡を取るなどといった活用もできそうです。
また、学生自身が貼ったと思われる付箋もいくつかあり、宇宙分野で活躍したいと思っている学生が自身を売り込む場としてもボードが活用されていました。
このように、SPACETIDEのカンファレンスの場は社会人だけでなく、学生も自分の好きな宇宙をアピールして、他の参加者とネットワークの拡大ができる場となっております。
③自分のキャリアを考え直す機会
運営のスタッフとして参加した場合、プロボノ¹の方と話す機会も多くあります。社会人として働いている一方、SPACETIDEをはじめとする宇宙コミュニティの運営に携わるプロボノの方々から、この先のキャリアついて再考する場面が多々ありました。
なかでも、宇宙分野でもキャリアを積みたいが、異なる分野でもキャリアを積みたい、そんな悩みを持つ中高生がいらしたら、様々な経歴を持つプロボノの方々とお話しできるという点でもSPACETIDEにスタッフとしての参加はおすすめです。
最後に
宇宙ビジネスのカンファレンスに参加することをハードルが高いと感じてしまう人もいるかもしれませんが、実際に会場に足を踏み入れればそこは、宇宙に興味のある人なら誰でも対等に話のできる場所です。気になる人はぜひ事前リサーチをして参加してみてください!
1.各分野の専門家や社会人が経験や知識を活かして社会貢献するボランティア活動全般のこと
参考文献