第7回狼男
さて…満月の夜と言えば。そう、狼男ですよね。
(テルスターの記事が更新される日、なんて思ってくださった方はありがとうございます!
みなさんご存知、狼男。満月の夜に狼に変身する人のことをいいますよね。では、なぜ満月なのでしょうか?
私は今まで、その理由は神話の中で語られていると思っていたのですが、どうやら違うようです。
今夜は知っているようで意外と知らない、そんな狼男のお話をしましょう。
中世のキリスト教を信仰する地域では、墓荒らしや大逆罪、魔術の使用が大罪とされていました。
(魔術の使用って一体なんだろうと言うツッコミはさておき…。)
これらの罪を犯した人は、狼と呼ばれ社会から追放されていました。罰として、月明かりの夜に狼のような耳をつけ、毛皮をまとい、狼のように雄叫びをあげなければならなかったのです。今では考えられない罰ですね。そして追放された人たちは、森の中から人里に現れては略奪などを繰り返していたようです。この罰と月明かりというキーワードから、狼男と満月の夜との関係ができたとされているのです。
(「狼と西洋文明」より)
もうひとつ、こちらは少しファンタジーから離れますが、狂犬病との関連性が理由であるとする説があります。
狂犬病は犬が感染するというイメージが強いですが、実は人間にも感染します。狂犬病に感染した人間は感覚器官が過敏になり、精神錯乱、うなり声をあげるなどの症状が見られるため、感染した人々は刺激の少ない夜に活動したそうです。それでも満月の光は刺激が強いため、満月の夜に狼のと間違うような症状が出てしまい、狼男と満月の繋がりができたと言われています。
さて、今夜は狼男のお話を紹介しました。今日もどこかで、人間が狼へと変身しているかもしれませんね。狼男、というキーワードだけでもたくさんの説があります。興味のある方は調べてみてはいかがでしょうか。