皆さんこんばんは。今月も満月の夜がやってきました。

先月は満月が一度もありませんでした。満月から次の満月までは約29日半かかるのですが、他の月とは違って28日しかない2月のみ、一度も満月が起こらない可能性があるわけです。ただそれは可能性の話で、実際に2月に満月が起こらなくなる年は珍しいです。昨今は「スーパーブルーブラッドムーン」など珍しい月に対する造語が溢れていますので、何か「ひと月で一度も満月が起こらない」ことに対しても名前を付けたいですね。とはいえ実際の月を指すわけではないので難しい。「ブラックムーン」だと新月みたいですし…

その代わり今月は満月が2回訪れます。せっかくなのでその2回に分けて、月を観察する時期について書こうと思います。

さて、月は非常に観察しやすい天体です。大きな望遠鏡がなくても手作りキットの小さな望遠鏡でも、小さい望遠鏡がなくても手持ちの小さな双眼鏡でもゴツゴツしたクレーターの存在が確認できます。クレーターの他にも、月には長い山脈など立体的な地形がたくさんあります。それらの、より立体的で迫力ある姿を見るには、新月~満月の中でいつ頃の月を見るといいと思いますか?

一般的に「お月見」というと満月の夜のイメージがありますので、満月の時が見ごろのように思えますが、地形をより詳細に観察するとなると必ずしもそうとは限らないのです。

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画像: 月探査機かぐやの月面図

特に月の中央南寄りにはある程度の大きさを持つクレーターが密集しており、見ごろの時期に見るとその立体感と迫力に驚かされますが、満月の時に見てもその荒々しさはなかなか感じられません。

望遠鏡がなければ小さな双眼鏡でも大丈夫です。今夜の満月から次の満月記事の更新まで、ぜひいろいろな時期の月を見比べて、どのくらいの月齢のときが地形が見やすいか確かめてみてください。

次回の記事で、どの時期の月が、どうして見やすくなるかを詳しく紹介したいと思います。

ではまた、続きは次の満月の夜に。