皆さんこんばんは。今月2回目の満月の夜がやってきました。
せっかくの1か月に2回の満月がある、ということで今月は2回に分けた続き物の記事を執筆させていただいています。
前回のあらすじを3行でまとめると
・お月見=満月のイメージってあるよね!
・でも月のクレーターなどの迫力ある立体的な地形を見たいなら、実は満月の時期が最適というわけでもない!
・じゃあいつなのか?ぜひここから1か月見比べてみよう!
といった流れでしたが、みなさん様々な形の月を見比べていただけたでしょうか?
さて、月の地形を立体的に観察するにはいつごろの月齢がいいのか、ということを考えるために、モノを立体的に見ることについて考えてみましょう。
みなさんは絵を描くときに、より絵を立体的に見せるためにはどうしますか?いろいろ手法はあると思いますが、1つ「影をつける」という手があると思います。影や明暗の存在は、モノをより立体的に見せてくれます。
つまり、月の地形においても、月のクレーターや山脈の影が長く伸びている方がより地形が迫力ある立体的な姿になるわけです。
満月の時は、月の真正面、月面上の視点だと頭の真上から太陽が当たります。すると影は短く、目立たなくなります。
ちょうど夏の日の昼の地上にある影のような短さですね。逆に太陽が横からあたるような状況での、朝・夕方の地上にあるような長く伸びた影だとよく目立ってくれます。
月面の中で太陽が横から当たっている場所は、ちょうど欠け際の部分に相当します。つまり、月の欠け際の部分こそが月面の地形がより迫力ある姿で見える場所になります。
つまり、見たい地形が欠け際付近に来ていればいつでもいいわけですね。
ただ、見たい地形がどこにあるかなんてわからない!という方も多いと思います。
それならば、まずは月面中央~南部のクレーターや山脈が密集した地形が立体的で楽しめるかと思います。
ここが欠け際になるのは、上弦・下弦の月とその前後の数日間ですね。この頃の月齢を1つ、推しておきたいと思います。
とはいえ、他の月齢では別の独特の地形が欠け際付近で存在感を放っています。
立体感が失われた満月でも、真正面から太陽光を受けて輝くいくつかの地形は美しいものです。ぜひ、太陽光の当たり方に注目しながら、双眼鏡でも何でもいいのでいろいろな時期の月を眺めてみてください。
それではまた、次の満月の夜に・・・
(画像はTELSTAR関西支部のメンバーが撮影したものです)