第9回 月の誕生
こんばんは、満月の夜がやってきました。満月記事では月に関する話題を紹介していますが、そもそも月はどのように生まれたのでしょうか?今回は月の誕生について見ていきたいと思います。
月の誕生
地球のただ1つの衛星である月の誕生には、主に次の4つの説が唱えられてきました。
①兄弟説
塵が集まって、地球と月が同時につくられたという説。
②親子説(分裂説)
誕生直後の地球の自転は現在よりも高速であったため、遠心力により原始地球の一部がちぎれて月がつくられたという説。
③他人説(捕獲説)
地球の近くを通過した小天体が、地球の重力によって捕らえられて月になったという説。
④巨大衝突(ジャイアントインパクト)説
原始地球に小天体が衝突し、地球や小天体の破片が集まって月がつくられたという説。
ジャイアントインパクト説
現在、最も有力な説は巨大衝突(ジャイアントインパクト)説です。ジャイアントインパクトという言葉は聞いたことがある人もいるかもしれません。他の説に比べて名前もかっこいいですよね!
ジャイアントインパクト説は、今から45億年前の原始地球に火星サイズ(地球の約半分の直径)の小天体が衝突し、そのときに破壊された小天体の残骸と、衝突によってえぐりとられた地球の物質が集まって固まり、月がつくられたというものです。化学組成が地球のマントル部分と似ている、平均密度が地球に比べて低い、などの月の特徴を一番うまく説明できるのが4つのうちこのジャイアントインパクト説なのです。最新のシミュレーションによると、衝突が起きてから月ができあがるまでにかかる時間は1ヶ月足らずだという結果もあるようです。
以前にもジャイアントインパクトについてご紹介しています!ぜひこちらも読んでみて下さいね。
ジャイアントインパクトの想像図©NASA