こんばんは!今夜は新月です。
すっかり夏本番となりました。皆さんも夏休み中に一度は夜空を見上げるときがあるのではないでしょうか?8月中旬にはペルセウス座流星群のピークを迎えます。流星を見る際のポイントとしては放射点だけを見るのではなく、全天をボーッと見るようにすると見つけやすいですよ!山や高原は朝方にかけて冷え込みますので、上に羽織るものを持っていきましょう!レジャーシートなんかに寝転ぶと快適かも……

新月記事第3夜では、固定撮影の実践・応用と処理についてご紹介したいと思います。
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タイムラプス撮影

タイムラプス撮影(インターバル撮影、微速度撮影とも言います。)とは、一定間隔で連続して撮影する方法のことをいます。タイムラプス撮影した写真をつなぎ合わせて動画にすると長時間の変化を短い動画(タイムラプス動画)にすることができます。最近ではYouTubeなどにも多くの動画が上がっています。比較的簡単な撮影方法で印象的な動画ができることが魅力の一つです。
固定撮影の基本、カメラ、三脚、タイマーリモートコントローラーがあればタイムラプス撮影をすることができます。(→第2夜 ~固定撮影について
星空のタイムラプス撮影であれば、バルブを数秒から1分、インターバルはバルブに対して最小(+1秒、撮影間隔1秒)を数十分以上撮影するといいと思います。撮影後は動画編集ソフトで撮影順に1枚当り0.1秒から0.2秒程度で再生できるようにするとタイムラプス動画の完成です。

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ぐるぐるの作成

皆さんは星がグルグルと回った写真を見たことありませんか?通称「ぐるぐる」と呼ばれる写真です。一見、どのように撮っているかわからないかもしれませんが、これもタイムラプス撮影の延長線上にあるものです。撮影方法はタイムラプス撮影と全く同じ。撮影後の処理方法が違います。先ほどは動画にしましたが、こちらはぐるぐるに用いたい複数枚の写真を「比較明合成」と呼ばれる合成方法で合成し1枚の写真を作製します。このぐるぐるを作製するために用いるソフトウェアとして有名なのが「SiriusComp」です。これはぐるぐるを作製するためのフリーソフトで、ぐるぐる作成ついでにタイムラプス動画まで作れるのでお勧めです。操作方法もシンプルですので、PC操作が苦手な方でも簡単に作れると思います。

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霧の影響で空が明るくなっています。地上部分の明るい軌跡は車が動いた跡です。
☆彡撮影データ☆彡
Canon EOS70D,SIGMA 10-20mm F3.5 EX DC
f3.5,ss60[s],10mm,ISO-2000,108枚比較明合成
ソフトフィルター装着
撮影地:峰山高原

 

風景部分は照らしてもいい??

星と一緒に地上の風景を写すと、景色は暗くインパクトに欠けることが多々あります。撮影中に下の風景を照らしてしまえば簡単に撮れることには撮れますが、第1夜でもご紹介したマナーに違反してしまいます。過去に、とある写真家の方が風景を大型照明で煌々と照らした写真を公開し、多くの方から批判されたことがあります。個人がSNSにあげた写真でも同様です。そこで、風景を明るく写す方法として以下のようなものがあります。
・車が通り過ぎる時に撮影する。
・街灯の近くで撮影する。
・月明かりがあるときに撮影する。
・地上部分と星空部分の露光時間を変えて合成する。
など工夫すれば撮影することは可能です。
どうしてもこの風景と撮りたい!という場合には必ず他の方々に一声かけるようにしましょう。

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夏らしいものを撮ろうとしたのですが、霧が出てしまいぼやけてしまいました。撮影中に天気が崩れると撮影失敗…ぐるぐるの難しいところです。
☆彡撮影データ☆彡
Canon EOS70D,SIGMA 10-20mm F3.5 EX DC
f3.5,ss60[s],10mm,ISO-2500,18枚比較明合成
撮影地:蒜山高原

いかがでしたでしょうか?皆さんも是非ぐるぐる撮ってみてくださいね!
次回(9月1日)は固定撮影の応用編第2弾「人工衛星を撮ろう」です。お楽しみに!!