「ホリエモンロケット」が「みんなのロケット」に!〜記者会見にTELSTAR編集部が潜入!!〜
3月19日、宇宙をもっと身近にするべく、小型ロケットの開発をしている「インターステラテクノロジズ株式会社」が都内で記者会見を行いました。
TELSTAR編集部が会見に潜入してきましたので、その様子を2回に分けてレポートします!
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インターステラテクノロジズとは?
インターステラテクノロジズは、北海道大樹町で小型ロケットの開発を行っている企業です。ホリエモンこと堀江貴文さんが出資しており、小型ロケットの打ち上げで度々ニュースになっているため、名前を聞いたことのある方がいると思います。でも、どうして小型ロケットの開発をしているの?と思う方のために、少しだけ説明します!!
なんで小型ロケットを開発するの?
近年、大学などでは民生品を使った、比較的安価な超小型人工衛星の開発が盛んになっており、一説によると今後5年間で打ち上げを待つ超小型人工衛星の数は、約2000機といわれています。一方で超小型人工衛星を搭載可能なロケットの打ち上げ機会は、2019年現在年間30本程度と少なく、世界的な「ロケット不足」になっています。そこで、同社は安価かつ打ち上げ頻度の高い小型ロケットを開発すれば、超小型人工衛星を打ち上げる機会が増えると考え、小型ロケットを開発しています。
観測ロケットMOMO3号機、いよいよ打ち上げへ!
さて、本題の発表内容ですが、まずはMOMO3号機の開発状況についてです。
MOMOの2号機の打ち上げ失敗から約半年、同社および外部委員会による原因究明と対策実施を行い、3号機の開発をスタートさせました。そして、この3号機はおよそ2分間の地上燃焼実験を行い、成功しました。(この地上燃焼実験は実験の最終段階で行います。)この結果を受けて同社は、2019年内には3号機を打ち上げたいと考えています。また、今回の会見でロケットのスポンサーが紹介され、ロケットにはレオス・キャピタルワークスが運用する投資信託「ひふみシリーズ」のイメージキャラクター「ひふみろ」、および株式会社日本創生投資のロゴが掲載されます。また命名権を取得したのは、実業家の丹下大さんで、ロケットの名前が「宇宙品質にシフト!MOMO3号機」となりました。
観測ロケットMOMOの模型を囲む同社の二人(両脇)とスポンサーの二人(中心)
衛星軌道投入ロケットZERO、本格的な開発へ!
続いては、同社が新たに本格的な開発をはじめる、ZEROについてです。
衛星軌道投入ロケットZEROは、観測ロケットであったMOMOとは違い、100㎏までの超小型人工衛星を高度500㎞程度まで打ち上げられるロケットです。
同社が発表したZEROのイメージ図 提供:インターステラテクノロジズ株式会社
ZEROはMOMOよりも大きいロケットなので、新たに整備する射場から打ち上げる予定です。また、ZEROはMOMOに比べて開発の難易度が高いため、同社のみで開発することは難しいそうです。そこで、同社を支えるための「みんなのロケットパートナーズ(略称、みんロケ)」という組織を立ち上げ、事業をサポートしていくことが発表されました。この「みんロケ」の発起人は、宇宙飛行士の山崎直子さん、漫画「宇宙兄弟」の編集者の佐渡島庸平さん、そしてなんと、サッカー日本代表元監督で現在FC今治オーナーの岡田武史さんです。
このパートナーズには同社のミッション・事業に共感した、JAXAや同社が拠点とする大樹町をはじめとする8つの機関、企業、自治体が会見時点で参加を表明しています。
会見では「みんなのロケットパートナーズ」の鏡開きが行われました。
インターステラテクノロジズの会見レポート前編はいかがでしたでしょうか?
後編では、会見と同時に行われた、堀江貴文さんと岡田武史さんによるトークセッションの模様と、同社の稲川貴大社長と堀江貴文さんからの学生へのメッセージをお届けしますのでそちらもご覧ください!