[ WEB限定企画 ] 図解で迫る宇宙開発(2)2014年、ロケットはどこに行った?
▲How far did rockets travel from Earth 2014 ?(クリックして拡大)
2015年7月23日にロシアから油井宇宙飛行士を載せたソユーズロケットが打ち上げられましたが、2014年のロケットの打上げについてまとめました。日頃、ニュースなどで耳にするロケットの打上げは、実際どこで誰がどんな風に行っているのか、TELSTARらしく図解しながら、4回に分けて迫ってみたいと思います。(第一回はこちら)
第二回の今回は打ちあがったロケットがどこにいったのかに迫ります。
最も多かったのはサブオービタルと呼ばれる地球に戻ってくる軌道でした。大気圏の観測などを行う実験ロケットや、ミサイル(ミサイルもロケットの一つなんです。)などがこの軌道に投入されます。
次に多かったのが地球周回の低軌道。近くで地球を観測したい場合に、この軌道に打ち上げられます。宇宙ステーション(ISS)もこの軌道にあり、一年を通して宇宙飛行士や必要な物資を運ぶためにロケットが打ち上げられています。
静止軌道には28機の衛星が打ちあがりました。静止軌道はその名の通り、地球からみて静止してみえる、つまり地球の自転と同じ速さで周回する軌道です。常に日本の雨雲を観測していたい気象衛星ひまわりや、衛星放送などの衛星がこの軌道に属します。
2014年地球の外に出かけて行ったのは2機で、1つは日本のはやぶさ2、もう一つは中国の月探査機です。
なぜ、ロケットの行き先(軌道)がいろいろあるのでしょうか?それは、軌道によって使い道が違うからです。
低軌道は地球に近いため、地球をよく見ることができる地球観測衛星や宇宙での技術的な試験に用いられます。
静止軌道は地球の自転と同じ速度で赤道面上を回転するので、地球からみてずっと同じところに衛星が見えます。そこで、自分の国をずっとみていて欲しい通信衛星や気象衛星を打ち上げることが多いです。
ただし、ロシアなど高緯度の国では赤道面から遠くなるので、中軌道や低軌道にいれることもあるようです。
次回は、目的の軌道までたどり着いたロケットが、いくつの衛星を運んだのかを紹介します。
○関連記事
▽第1回 2014年、ロケットはどこから打ち上げられたの?
○参考にしたサイト
http://www.sed.co.jp/tokusyu/rocket_2014.html
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