皆さん、こんにちは。
突然ですが、「月のイラストに色を塗ってください」
そう言われて、皆さんは何色に塗りますか?
やっぱり王道は黄色ですかね?

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けれども、実際に見てみると妖しく赤く光っているときもあれば、青白いまでに美しく神秘的に光っているときもありますよね?
なぜ月の色は、見る時々によって異なった色を見せるのでしょうか?

それを知るためには、少々理科のお話をしなければなりません。
月は太陽の光を反射して輝いています。
そして、その太陽光には様々な色の光が含まれています。
波長の長さによってその色は分けられ
波長が短く散乱しやすい青系の光から、波長が長く散乱しにくい赤系の光があります。

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光の三原色(赤・緑・青)

  空は「光の散乱」によって、青空や夕焼けなどの風情を私たちにあたえてくれています。(詳しい説明はTELSTAR06号を参照して下さい!)

 月の色が見る時々によって変化するのは、これと同じ「光の散乱」が起こっているのです。
月が地平線に近い位置にあると、光は大気中の長い距離を進まなければなりません。そのため、散乱 しやすい青や緑の光は目に入らず赤系の光だけが目に入り、月の色はオレンジや赤色に見えます。

また、月の高度が少し高くなると、赤と青の中間である緑色の光が散乱せずに届き、赤と緑の光が届く ため、光の合成により黄色に見えます。

そして、十分に高度が高くなると、光が通る大気の層の距離が短くなり、今まで届いていなかった他の光も目に入ってきます。光は全ての色を合成すると白く見えるので、高い高度にある月の色は白く見えるのです!
つまり、月はその高度によって私たちに異なる色を見せているということですね。
夜、空を見上げて月が魅せてくれる神秘的な光の違いを是非チェックしてみてください!

TELSTAR06号では月食時の月の色についてご説明しました。
よろしければ、こちらもあわせて。
(TELSTAR vol.6 http://spacemgz-telstar.com/?p=881