自己紹介
はじめまして!
今年度からTELSTARのメンバーとして活動していくことになりました、南保茉帆子(なんぼまほこ)です。TELSTARの魅力は、なんといっても宇宙に興味がある人たちで制作しているところだと思います。それだけなら他の団体も同じだと思うかもしれませんが、仕事としてではなく趣味として活動している部分が大きく、みんな宇宙が大好きなんだなぁとしみじみ感じています。私の専門は生物ですが、TELSTARと出会いこれから宇宙に関わることができることを、とても嬉しく思います!
「お月さま」は巨大な隕石?
月はかつて巨大な隕石だった。そんな説があることを知っていますか?
月の誕生は未だ解明されておらず、様々な説が提唱されてきました。たとえば、地球の一部がちぎれて月になったとされる「分裂説」。太陽系の誕生と共に地球と一緒に月ができたとされる「兄弟説」。そばに来た天体が地球の引力に引っぱられて衛星になったとされる「捕獲説」などがあります。そんな中、最も有力視されたのが「ジャイアント・インパクト説」という、巨大な隕石の衝突によって月ができたとされる説でした。
月が隕石ってどういうこと??
さて、月が巨大な隕石だったというのは一体どういうことなのでしょうか。
遡ること46億年、地球が誕生して間もない頃のお話です。そのころの太陽系には、生まれたばかりの惑星(原始惑星)がたくさん漂っていました。このときの地球は、大気もなく、海もなく、生命もいない、ただの岩石とマグマのかたまりでした。そんな生まれたての地球に、地球の半分ほどの大きさを持った超巨大な原始惑星が迫ってきたのです。
そしてとうとう、この超巨大な原始惑星は、隕石となって地球に衝突してしまいました。
生まれたての地球に原始惑星が衝突した様子 画像出典:NASA
この衝突によって、ぶつかってきた巨大な原始惑星は破壊され、その破片の大部分が宇宙空間へ飛び散ってしまいました。もちろん、地球の破片も大量に宇宙空間へ飛び散ってしまったと言われています。もしも同じような超巨大隕石が、今の地球に衝突すれば世界はとんでもないことになるでしょう。
地球の周りを回る、飛び散った星の破片
飛び散った破片の一部は地球へと落下しましたが、それでも多くの破片が地球の周囲に残り、地球の軌道上をくるくると回り始めました。このたくさんの破片は、まるで土星の環のように円盤を形成していましたが、やがて破片同士でぶつかり合いながら合体を繰り返し、とうとう丸い天体ができました。それが私たちのよく知る地球の衛星、月のはじまりの姿だと考えられています。
破片が衝突しあって形成された、月の始まりの姿
巨大隕石が地球に直撃し、その結果、月ができた。この「ジャイアント・インパクト説」は、月が隕石であり、地球の一部でもあるということを示しているのですね。しかし、本当のことはまだ誰も知りません。とても身近なのに、ちょっぴり不思議で謎多き月。日々姿を変化させる月を見上げながら、みなさんも月について考えてみませんか。