第3回 CORE×TELSTAR「ロケット製作ってどうやるの?」
ハイブリッドロケットの製作を行っている学生団体、「CORE」。TELSTARメンバーともつながりがあり、「CORE×TELSTAR」コラボ企画が始動しています!
全8回にわたり、COREの持つハイブリッドロケット技術を分かりやすく中高生の皆さんにご紹介します。
第3回は「ロケット製作ってどうやるの?」
COREでは大きく分けて構造班・電装班・推進班の3つの班に分かれて活動していることを前回述べました。今回は主に構造班・電装班の活動内容になります。ロケット制作はどのような順番で進めるのか、必要な考え方について解説していきます。
「COREで活動したい!」など、連絡したい方は、ホームページのお問い合わせや、TwitterのDMでお待ちしております。
目次
まず初めに・・・
ロケット製作はプロジェクト決定から始まります。ここで決めるプロジェクト内容が、設計を進めていくための指標となります。プロジェクト例としてCOREでは、飛翔中に卵焼きを作るためのロケットがありました。
サクセスクライテリアとは?
プロジェクトが決定したら、ロケットの打ち上げの成功判断基準である「サクセスクライテリア」を決定します。一般的には、ミニマムサクセス、フルサクセス、エクストラサクセスの3つで構成されており、上記で挙げた順に成功判断基準が厳しくなっていきます。最終的にはこれら全ての成功判断基準を満たせるようなロケットの製作を目指していきます。
ロケット設計の過程
ロケットの設計過程には大きく分けて概念設計と詳細設計という2つの工程があります。1つ目の概念設計では、大まかにロケットの全体像を決定します。いきなり設計を詰めてしまうのではなく、徐々に設計を詰めていくことが重要です。具体的には搭載機器の決定、ロケット内部の構成を考えます。2つ目の詳細設計は、概念設計で決めた大枠をより細かく決定していく作業です。具体的には材料選定、強度計算、シミュレーションを行います。強度計算では安全上問題がないような構造になっているかを確かめます。またシミュレーションでは目標とする安全な場所にロケットが無事に落下するかどうかを確かめます。これら詳細設計を行い、安全上問題がないことが確認できたら実際にロケットを製作する過程へ進んでいきます。
ロケット設計入門ソフト Open Rocket
Open Rocketは、市販の火薬で飛ばすモデルロケットの設計と、飛行シミュレーションが出来るフリーソフトです。ハイブリッドロケットを設計するためのソフトではありませんが、簡単に扱えるのでパーツの配置を簡易的に決めるのに役立ちます。
シミュレーションが出来るので、「ロケットを作りたいけど何から始めればいいかわからない...!」という人が手始めに触るのにピッタリです。
詳しく設計するならCAD
CADは、設計のためのソフトの総称です。Open Rocketとは違い、より詳細で部品レベルの設計ができるので、アマチュアからプロまでものづくりをするほとんどの人が使用しています。
より詳しく今回のテーマを学びたい方は、こちらのCOREメンバー作成資料をダウンロードし活用してみてください!
ロケット設計におけるCAD
Open Rocketについて
参考
https://ssl.tksc.jaxa.jp/isas-rev/koubo-support-pages/kogata2019/document/BDB-08012D.pdf