天体望遠鏡でなにがみられるの?
みなさんは、星を見ることはお好きですか? そのまま肉眼で見ても綺麗な星空ですが、天体望遠鏡を覗いてみると……さらに魅力的な世界が広がっているのです。今回は、そんな魅力的な小さな宇宙の世界と、それを見せてくれる望遠鏡について、簡単にご紹介します。
望遠鏡の仕組み
天体望遠鏡は、大きなレンズや凹面鏡で星の光を集めて天体の像をつくり、それを小さなレンズで拡大することによって高倍率(拡大率)の観察を可能にしています。
望遠鏡でしか見られない天体の表情
天体望遠鏡の優れている点は、なんといってもその倍率の高さです。望遠鏡を使えば、肉眼や双眼鏡では見ることのできなかった天体や惑星の表情をみることが出来るようになります。
月
200倍ほどの倍率で観察すると、クレーターや山脈といった月の様々な地形が見えてきます。条件がそろえば、クレーターがXやLOVEの文字が見えることも。
月面X
Credit:国立天文台
惑星
金星が満ち欠けする様子や、火星・木星の表面の模様、土星の環などが観察できます。
二重星
肉眼ではひとつにしか見えない星でも、望遠鏡で見るとふたつの星が寄り添ったかわいらしい天体であることが分かります。
はくちょう座β星 アルビレオ
Credit:国立天文台
星団・星雲
郊外の暗い空の下で大口径の望遠鏡を使えば、こんな不思議な星の集まりや宇宙の雲を見ることも出来ます。
M57 (その1:RGB) こと座 環状星雲
Credit:国立天文台
自動導入機能のついている望遠鏡を使えば、見たい天体がどこにあるか分からなくても望遠鏡が自動でその天体の方向を向いてくれるので初心者でも簡単に天体を見つけることが出来ます。
高倍率で観測するときは、口径が大きい望遠鏡を使った方が天体を明るくはっきりと観察することが出来ます。観察したい対象の天体に合わせて、望遠鏡の口径や倍率を選ぶことが大切です。
天体望遠鏡で見る宇宙の世界はいかがでしたか?望遠鏡を持っていない人も、天文台や科学館が主催する観望会などで天体望遠鏡による観察を行うことが出来ます。少しでも興味が湧いたなら、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。