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宇宙食について その2:どんなメニューがあるの?

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宇宙食には、生存するための栄養補給という意義だけではなく、食べることでおいしいと思い、気持ちが和らぐといった精神心理的な意義、嗜好的な意義も含まれています。これらは宇宙飛行士のパフォーマンス向上のために重要視されます。各国から集まった宇宙飛行士の嗜好に合わせて、宇宙食のメニューは徐々に増えてきました。バランスが取れた美味しい食事は、宇宙飛行士の精力的な活動を支えます。

 例えば野口聡一宇宙飛行士が、ある一日に実際に食べたメニューは下記の通りです。

主食:カレーライス、ラーメン、トルティーヤ

主菜:照り焼きチキン、ビーフストロガノフ

デザート:タピオカプリン、乾燥洋梨、ホワイトチョコストロベリー

飲料:ココア、抹茶、レモンティー、パイナップルドリンク、オレンジマンゴードリンク

他に汁物としてお吸い物まであり、充実したメニューとなっています。

 

Space Curry.jpg

日本でも市販されているスペースカレー

© Marketing Pro

 

 宇宙食は一般食と特別食に大きく分けることができます。一般食は、現在宇宙船の打ち上げを行っているアメリカ航空宇宙局およびロシア連邦宇宙局が開発しており、常設メニューとして基本的にどのミッションでも採用されています。開発国であるアメリカとロシアで一般に食されているものがメニューの大半を占めています。

 

 一方の特別食は、ミッションに参加する宇宙飛行士の希望から主に各国の宇宙局が開発し、搭乗予定の機関(国際宇宙ステーションの場合はNASAかロシアの審査が必要)の審査を受けた上で持ち込みが許可されるものです。特別食は、前述の食事によるリフレッシュという側面から搭載され、特にアメリカやロシアと食文化の違う国の宇宙飛行士が充分なリフレッシュを行えるようになっています。

 

 一般食は主に、アメリカはフリーズドライ、ロシアは缶詰の状態で、前述の宇宙食としての条件を満たす必要がありますが、特別食の場合は短期間の消費を前提とし、レトルトパウチ食品や単なる密封包装程度で搭載が可能となる場合が多いです。2007年以前の日本の宇宙食や、韓国が開発したキムチ・スジョングァ茶・韓国ラーメンなどの韓国料理は特別食です。

 

skylab food.jpg

加熱用トレーに入った宇宙食

© JAXA

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