宇宙の広さを実感しよう
宇宙の広さを実感しよう
「かぐや」ハイビジョンカメラ(望遠)による「満地球の出」の撮影画像(🄫:JAXA/NHK)
※記事中に計算式の記載不足があったため、記事を一部修正しました。(2022.10.17)
「宇宙は限りなく広い」ということは広く一般に知られていることですが、実際にどのくらいの広さなのかはなかなか実感がわかないと思います。この記事では、具体的な例えや数字で宇宙の広さを表現することで、宇宙の果てまでの広さを実感して頂きます。
月まで車でどれくらいかかる?
地球から月までの距離は約38万kmです。時速100kmの車で月まで行くと
約38万km÷100km/h=約3800時間=約158日
もかかります。
火星まで車でどれくらいかかる?
地球から火星までの距離は、最も接近する時期には5500万kmです。時速100kmの車で火星まで行くと
5500万km÷100km/h=550000時間=約22917日=約62.8年
もかかります。先ほどの月に比べて距離がぐんと遠くなりました。
太陽まで車でどれくらいかかる?
地球から太陽までの平均距離は約1億4960万kmです。時速100kmの車で太陽まで行くと
約1億4960万km÷100km/h=1496000時間=約62333日=約170.8年
もかかります。時速100kmの車では、生きている間では行けないほど太陽までの距離は遠いのですね。
NASAの太陽観測衛星がとらえた太陽の画像(🄫NASA/Barcroft Media)
アンドロメダ銀河まで光の速さでどれくらいかかる?
これ以降は、車の速さだと時間がかかりすぎるので、光が1年間に進む距離、光年という単位で表現します。1光年は約9兆5000億kmです。地球1周が4万kmなので、とてつもなく長い距離です。
地球が所属する天の川銀河の隣の銀河であるアンドロメダ銀河までは、何と光の速さでも地球から約230万年、つまり約230万光年かかります。頭がパンクしそうな距離ですよね。
NASAのGALEX人工衛星のデータをもとに再現されたアンドロメダ銀河の星々 🄫NASA/JPL-Caltech
宇宙の果てまで光の速さでどれくらいかかる?
それではいよいよ、宇宙の果てまでの広さを実感してもらおうと思います。地球から宇宙の果てまでの距離には諸説ありますが、一説によると138億光年と言われています。光の速さでも地球から宇宙の果てまでは138億年かかるということです。アンドロメダ銀河よりもずっと遠いです。もう頭がパンクしてしまいました…。
皆さんいかがでしたか?今回の記事のように、具体的な例えや数字を使って表現することで、なかなか実感がわきにくい宇宙の果てまでの広さも容易に想像できたと思います。皆さんも、具体的な例えや数字を使って気になるものを表現してみてください!
【参考文献】
小中学生向け天文学習コーナーぐんま天文台, ”月までの距離2”,
http://www.astron.pref.gunma.jp/kyozai01/tsuki/kyori2.html
NHK高校講座, ”天の川銀河とブラックホール”,
https://www.nhk.or.jp/kokokoza/tv/chigakukiso/archive/resume003.html
宇宙兄弟OfficialWeb,”[宇宙の豆知識]1光年ってどのぐらい? 天体の光が地球に届くまで”,
https://koyamachuya.com/space/99920/
Yahoo!きっず図鑑, ”宇宙の大きさ‐宇宙‐星空”,
https://kids.yahoo.co.jp/zukan/astro/space/0011.html